驚愕のメカニズム:なぜ柔軟な体でも腰痛が発生するのか―脳・呼吸・首のバランス改善術

腰痛

脳と腰痛の真実―体が柔らかいのに腰痛が起こる理由とその改善プラン

腰痛を改善するためにまず考えなければならないのは、単に筋肉を柔らかくするだけでは不十分であるという事実です。

バレエ

実際、体操選手やバレリーナのように非常に柔軟な体を持つ人でも、無意識に防御反射(緊張)が働くことで腰痛に悩むことがあります。

したがって、本稿ではその原因と改善策について、具体的な事例とともに解説します。

1. 腰痛の意外な原因―防御反射と脳・首・呼吸の関与

1.1 防御反射とは?

誰でも体に力を入れると筋肉が硬直し、これが防御反射として働くことはよく知られています。

例えば、柔らかい体を維持していても、無意識に緊張状態が続く場合、活動中にさらに大きな力がかかると腰に過剰な負荷がかかり、痛みを引き起こすのです。

また、無意識の緊張状態を示す症状例としては、以下が挙げられます:

  • 手に汗をかく
  • 声が大きくなったり、早口になったりする
  • 上半身に多量の汗をかく
  • 口の渇きや顔の赤みが現れる
  • 息苦しさや手足の震え
  • 便秘、咳、顎の痛み

その結果、これらのサインは体が無自覚に緊張している証拠となり、防御反射が腰痛の発生に大きく関与していると考えられます。

1.2 脳と首、呼吸の役割

防御反射の引き金となるのは主に呼吸と首の働きです。

まず呼吸についてですが、息を吸うと体は自然と張り、筋肉が緊張状態になります。

逆に、息を吐くと体は弛緩へ向かうため、スムーズな呼吸サイクルを保つことが重要です。

さらに、首は自律神経(交感神経と副交感神経)の中枢として、体全体の活動と抑制のバランスを調整しています。

しかしながら、首周辺の神経にアンバランスが生じると、結果として全身の筋肉が硬直し、特に腰への負荷が高まります。

これにより、体は無意識に防御反射として緊張状態に入り、腰痛が発生しやすくなるのです。

2. 脳の治療と腰痛改善―カイロプラクティックの効果

2.1 脳の機能と血流の重要性

カイロプラクティック治療では、腰痛の原因を局所的な筋肉の柔軟性だけでなく、さらに脳の血流や自律神経の働きにも注目します。

  • 脳の血流量: 総血液の約15%が脳に供給され、これが十分に働くことで自律神経系や筋肉のバランスが保たれます。
  • 中枢機能: 間脳は全感覚の中継点、また中脳は運動機能の中継点、さらに延髄は呼吸機能の中継点として働いており、これらの機能が正常に機能することで、体の過剰な防御反射が軽減され、腰痛が改善されます。

2.2 実際の治療とビフォー・アフター事例

【例:デスクワークCさんの場合】

  • 状態: 柔軟性は高かったものの、無意識の緊張と不適切な呼吸、首のアンバランスにより、慢性的な腰痛に悩んでいました。
  • 施策: 1ヶ月に1〜2回のカイロプラクティック治療、首と背中の調整を継続しました。加えて、正しい呼吸法の指導も実施しました。
  • 結果: 数か月の治療後、腰痛が大幅に改善され、日常生活での動作がスムーズになりました。そのため、防御反射による緊張も軽減されました。

3. 自宅でできるセルフケア:テニスボールとエクササイズ

腰痛改善の補助として、専門治療に加え自宅でできるセルフケアも非常に有効です。

具体的には、以下の方法は、腰部だけでなく全身の筋肉バランスや呼吸の改善にも役立ちます。

3.1 テニスボールを使った腰痛セルフケア

以下の各部位にテニスボールを当て、軽く転がすことで筋の緊張をほぐす方法です。

セルフケア対象部位 説明
坐骨の下(裏太ももの一番上) 体重をかけながらゆっくりマッサージし、血行を促進します。
股関節大転子と腸骨稜の間 筋膜の緊張をほぐすために、一定の圧力をかけて刺激します。
ふくらはぎの真ん中 ふくらはぎの筋を緩和し、血流改善により疲労回復を助けます。
片尻の真ん中(大腿骨の上) お尻の筋肉をほぐし、左右のバランスを整えます。
足の裏 足裏の緊張を解消し、全身のリラクゼーションを促進します。

3.2 腰痛改善のためのエクササイズ

股関節エクササイズ

【沈み込みエクササイズ】

股関節運動

この形から深く沈みこみ、10秒キープした後に元の位置に戻します。

これを左右1セットとして、6セットを繰り返します。

その際、正しいフォームを意識することが重要です。

【お辞儀エクササイズ】

股関節運動

同じ姿勢からお辞儀をして10秒、体を起こして10秒を左右それぞれ6セット実施します。

つまり、動作のリズムを整えることで腰への負荷が軽減されます。

【仰向けエクササイズ】

股関節運動

仰向けになり、片足を抱えて10秒、伸ばして10秒を左右それぞれ6セット行います。

さらに、このエクササイズは体全体の柔軟性向上にも寄与します。

ハムストリングスストレッチ

ハムストリングストレッチ

各30秒保持を3回ずつ実施することで、下半身の筋肉の柔軟性と血行を促進します。

腰痛予防エクササイズ

【大腰筋・腸腰筋ストレッチ】

足振り

何処かに掴まりながら、力を抜いて足を前後に振ります。

起床時と寝る前に、左右それぞれ片足3分ずつ行うことで、効果的に筋肉を伸ばすことができます。

これらのセルフケアは、専門治療の効果を補完し、日常生活における体の緊張を緩和するのに大いに役立ちます。

5. まとめと今後へのステップ

腰痛は、筋肉の柔軟性だけでなく「防御反射」による無意識の緊張が主要因となります。

  • 呼吸が体の緊張状態を調整し、
  • にある自律神経のバランスが全体の筋張力に影響を与えるため、
  • これらがうまく働かないと、いくら柔軟な体でも腰痛は発生してしまいます。

そのため、鍼灸マッサージやカイロプラクティック治療により、脳の血流や神経機能を改善することが、腰痛改善の重要なポイントとなります。

定期的な治療と正しいセルフケアを組み合わせることで、症状の改善や再発予防が期待できるでしょう。

今後も、専門家との連携とセルフケアの両面から、健康な生活を手に入れるための対策を継続していくことをおすすめします。

 

 

多田治療院
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