腰痛患者の多裂筋は25%萎縮!東京・八丁堀の専門治療院が実践する機能回復プログラム
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慢性腰痛は、長い間続く腰の痛みで、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
多裂筋は、背骨の両側に走る細長い筋肉で、特に腰椎の安定に重要な役割を果たしています。
研究によると、慢性腰痛の患者では、多裂筋の機能不全や萎縮が痛みの原因となることが示されています。
今回は、多裂筋が腰痛にどのような影響を及ぼすのか、その原因と理由に加え、鍼灸マッサージやカイロプラクティックといった
治療法がどのように状態改善に寄与するのかを具体的な数値とともに解説します。
1. 多裂筋とは?
多裂筋は、背骨のすぐ側を走る長い筋肉で、深層、中層、表層の線維に分かれています。
- 深い線維束:各椎間にまたがり、局所的な安定性を保ちます。
- 中間線維束:椎間運動の制御に関与していると考えられます。
- 浅い線維束:頭尾方向に大きな回旋をし、全体の安定性に寄与します。
多裂筋は「コア安定化筋群」(脊柱起立筋、腹横筋、多裂筋)の中で、分節的な骨格の安定性を支える唯一の筋肉とされ、腰椎の正常な動きと保護に必須です。
2. 多裂筋が腰痛に影響する原因と理由
慢性腰痛の背景には、次のような多裂筋に関連する因子があります。
2.1 神経とのコミュニケーション障害
腰部に損傷があると、脳へ送られる神経信号がうまく伝わらず、正常な筋連動が阻害されます。
- その結果、正しい筋肉の使い方ができなくなり、放置すると筋力低下が進行します。
2.2 萎縮と構造的変化
長期の腰痛により、多裂筋の断面積が低下することが知られています。
- 具体例:腰椎椎間板ヘルニアの患者では、多裂筋の断面積が平均して約15〜25%減少しているとの報告もあります。
- 脂肪浸潤や、場合によっては「虫食い様」の外観が見られることもあり、これらの構造変化が安定性の低下に直結します。
2.3 使用不足と筋力低下
多裂筋は普段の動作でしっかり使われることが必要です。
- 日常の運動不足や腰痛による「動作不足」が続くと、多裂筋は十分に活性化されず、結果として筋力が低下します。
2.4 関節起因性筋抑制
関節の損傷や浮腫後、反射的にその周囲の筋の働きが抑制される現象があります。
- この筋抑制が、腰椎の安定性低下を招き、慢性腰痛を悪化させる要因となります。
2.5 運動制御の障害
慢性腰痛の患者では、脳と筋肉の連動(モータコントロール)が乱れるため、正常な姿勢や動作が維持できなくなります。
下表は、これらの原因とその説明、そして把握できる具体的な数値(存在する場合)をまとめたものです。
原因 | 説明 | 具体的な数値・効果 |
---|---|---|
神経とのコミュニケーション障害 | 神経信号が正しく伝わらず、多裂筋が十分に活性化されなくなる。 | – |
萎縮と構造的変化 | 慢性的な腰痛により多裂筋の断面積が減少し、約15〜25%の萎縮が認められる場合がある。 | 15〜25%低下 |
使用不足と筋力低下 | 運動不足により筋力が低下し、腰椎の保護機能が損なわれる。 | – |
関節起因性筋抑制 | 関節損傷後の反射的抑制により筋活動が低下する。 | – |
運動制御の障害 | 筋連動が乱れることで、適切な姿勢維持ができなくなる。 | – |
3. 鍼灸マッサージとカイロプラクティックの治療効果
多裂筋の機能不全が慢性腰痛の根本原因と考えられるため、治療ではこの筋肉の働きを取り戻すことが重要です。
ここで注目したいのが、鍼灸マッサージとカイロプラクティックです。
3.1 治療のメカニズム
- 鍼灸マッサージ:血行促進や神経伝達の改善を図り、筋肉の緊張をほぐす効果があります。
- カイロプラクティック:背骨の調整により、神経機能の正常化と多裂筋の適正な働きをサポートします。
3.2 治療効果の具体的な数値
いくつかの臨床研究では、
- 8〜12回の治療セッションを受けた場合、腰痛の痛みが平均30〜50%軽減したと報告されています。
- また、定期的な治療(たとえば週1回、4〜6週間継続する)により、多裂筋の厚みや安定性も改善され、日常生活での動作がスムーズになる効果も期待できます。
このように、鍼灸マッサージとカイロプラクティックは、単に痛みを和らげるだけでなく、多裂筋の機能を回復することで、腰椎全体の安定性向上に寄与すると考えられています。
4. セルフストレッチとエクササイズの推奨
治療と併せて、多裂筋を強化するセルフストレッチやエクササイズを日常に取り入れると、腰痛対策に大いに役立ちます。
以下は、おすすめのエクササイズとその目安です。
スーパーマン
ベアプランク
バードドッグ
エクササイズ | 目的 | 回数・セット数 |
---|---|---|
スーパーマン | 腰部の深層筋(多裂筋)の活性化 | 10〜15回 × 1〜2セット |
ベアプランク(ハイドラント様動作) | 体幹の固定・腰部の安定化 | 各側10〜15回(各3〜5秒保持) |
モディファイド・バードドッグ | 体幹と腰部のストレッチ・筋の連動強化 | 各側10〜15回(各3〜5秒保持) |
また、ウォーキング、水泳、サイクリングなどの低負荷運動も多裂筋の柔軟性の維持と血行促進に効果的です。
定期的な運動と治療・ストレッチの併用で、腰椎の安定性が向上し、慢性腰痛からの回復が促進されます。
結論
多裂筋は、腰椎の安定性を支える重要な筋肉です。
慢性腰痛の患者では、神経との伝達不足、萎縮、使用不足、関節起因性の筋抑制、運動制御の障害といった要因により、
多裂筋の機能が低下し、それが腰痛の原因となっています。
鍼灸マッサージやカイロプラクティックは、これらの問題に対して有効な治療法として注目されています。
具体的には、8〜12回の治療で痛みが30〜50%軽減する例もあり、治療とセルフエクササイズを組み合わせることで、
多裂筋の強化と腰椎全体の安定性向上が期待できます。
慢性腰痛にお悩みの方は、まずは専門機関で正確な診断を受けた上で、これらの治療法・エクササイズを取り入れることが、日常生活の質を向上させる一助となるでしょう。
参照リンク
このような多面的なアプローチにより、慢性腰痛の原因理解とともに、効果的な治療およびセルフケアが実現できるため、ぜひ参考にしてみてください。
多田治療院
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