胎教には、なぜモーツアルトやビバルディなのか?

胎教と音楽の関係

胎児の成長と脳の発達

医学の進歩により、受精から赤ちゃん誕生までの約265日間の胎児の様子が研究され、次第に明らかになってきました。

胎児の脳は母親の子宮の中で眠っているだけではなく、活発に動き、さまざまな刺激を理解していることが分かっています。

受精卵が胎児へと成長する際、最初に形成されるのは神経系です。

受精3週目には脳の形成が始まり、妊娠7ヶ月になるとほぼ大人と同じ脳になっています。

この頃には、胎児は音を聞き、刺激を認識できるようになります。

 

なぜ胎教にはモーツァルトなのか?

胎教にはモーツァルトやビバルディの音楽がよく使われます。

その理由は、これらの音楽が脳にα波を発生させることが多いからです。

脳波は周波数によって、δ波、θ波、α波、β波に分けられます。

特に、リラックスしている時や喜びを感じている時にはα波が強く現れます。

このα波が出ている時、脳の発達に良い影響があると考えられています。

しかし、胎教の音楽は母親が心地よく感じることが大前提です。

例えば、本当はラップやヘビメタが好きなのに、胎教のために無理してクラシックを聴くと逆効果になります。

母親が不快感を覚えると、体内ホルモンのバランスが崩れ、それが胎児に伝わってしまうのです。

 

胎児の光の認識

胎児は妊娠7ヶ月頃から目で光を感じるようになります。

しかし、それ以前から昼と夜の区別がついていることが研究で分かっています。

これは、光の量によって体内で分泌されるホルモンが変化し、胎児の脳が刺激されるためです。

つまり、胎児は母親の体の反応を通じて、さまざまなことを感じ取っています。

母親が幸せな気分なら胎児も幸せを感じ、逆に憂鬱な気分なら胎児も影響を受けるのです。

 

胎児の聴覚と外の音

胎児の聴覚が機能し始めると、外の音を自分の耳で聞くことができるようになります。

例えば、夫婦喧嘩のときの父親の怒った声や母親の声も聞こえている可能性があります。

特に母親の声は直接体内に響くため、胎児にとってはかなり大きな音です。

もしかすると、胎児は耳を塞ぎたくなるほどの音量に感じているかもしれません。

 

音の影響と胎児の情緒

妊娠中のサルに不快な音を聴かせた実験では、生まれた子ザルが情緒不安定だったと報告されています。

このことからも、妊娠中の音環境が胎児に大きな影響を与えることが分かります。

そのため、妊娠中は夫が妻を気遣い、穏やかな環境を作ることが大切です。

母親がリラックスして過ごせることが、胎児の健やかな成長につながるのです。

 

 

多田治療院
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