便秘の種類と治療として

便秘に悩む方は、当院でも多くいらっっしゃいます。では、便秘とはどの様な状態をいうのでしょうか?

定義としては、

・一般に排便の無い期間の長さ (排便が3日以上無い、週に3回以下しかない      など)
・排便の困難さ
・残便感

(日本内科学会より抜粋)

これらの症状が慢性的にある方は、便秘といってよいのでしょう。
しかし、便秘は一つの症状であり、様々な原因があります。

便秘の原因の種類については大きく分けて2つあります。

・器質性便秘
・機能性便秘

器質性便秘とは、

腸のそのものの障害で、例えば腸管が狭くなっていたり、手術後の癒着により腸管の蠕動運動(自発運動)が出来なくなって便秘をしてしまうことです。

機能性便秘とは、

腸の機能低下、機能異常によるもので食事の摂取の仕方や薬の副作用、ホルモンバランス、精神的なストレスなどにより便秘になってしまう事です。

器質性便秘の場合は、腸の障害になるので外科が適応になると思いますが、機能性便秘の方は
カイロプラクティック、鍼灸、マッサージも適応になってくると思います。

では、具体的にどの様に治療していくのか?

カイロプラクティックにおける便秘の治療の一例として。

機能性便秘であれば、腸の機能低下、機能異常が主な原因になってきます。

腸の機能低下の原因の一つに蠕動運動(自発運動)の低下による便秘というのがあります。
この蠕動運動が低下する原因として、大きく分けて4つ

・腰の硬さ
・緊張しやすい体質
・ホルモン分泌の不安定
・食事&運動

があります。

腰の硬さ
これは、腰の2番目の骨が盲腸の神経を支配している事と4番目の骨が結腸の神経を支配している事が関係してきます。
腰の動きの硬さが出てしまうと、その側を通っている血管や神経の動きが悪くなってしまいます。そうすると、腸への栄養や神経の反射の鈍さが腸の動きの悪さを作り便秘を生み出す要因の一つになるわけです。

緊張しやすい体質を解消する方法の一つとして

首の硬さ
顎の硬さ

の2点があります。

首は自律神経の中枢があります。自律神経とは、交感神経と副交感神経の2つの神経系から出来ていて、簡単に云うと「活動と抑制」を行いバランスさせている神経です。ですから、その部分にアンバランスが生じれば緊張が強く出てきてしまいます。

顎の問題としては、歯を食いしばると首の可動性が下がり、よって首が緊張してきて自律神経に変調をきたししいては全身の緊張につながってくるわけなんです。

ホルモン分泌の不安定
これは、女性の便秘との関わりがあるのですが生理前や生理中の時、便秘になる事はありませんか?
これは、生理の時に子宮、卵巣が活動している時、逆に腸の活動が低下する時があります。
この時に便秘になりやすいのです。生理痛が強い人は、便秘になりやすい傾向にあるようです。
ですから、このケースの場合は生理痛を少しでも和らげる治療をすると便秘が改善してきます。

食事
これは、まず食事をして口で咀嚼する時間が1~60秒。その後60秒で食道を通過し、胃の中では、そのあとの消化に備えて、食物と胃液を混ぜ合わせる。混ざった食物は十二指腸に送られ、たんぱく質はアミノ酸、糖質はブドウ糖、脂肪は脂肪酸などに分解される。

ちなみに胃の食物通過時間は、物によって違います。水は数秒、ご飯は1~2時間、ステーキなどの肉類は3~5時間。十二指腸通過も合わせると3~6時間。そして、水分とミネラルが吸収され直腸に着くのに9~16時間。
ですから、食事をして思いっきり早くて16時間、平均24~27時間は便で排出されるのに時間がかかります。

とういう事は、今朝出た便は、昨日の朝食の物になるわけです。だから、朝食を抜いたりすれば自然と便通が悪くなります。

ですから三食きちんと食べる習慣をつければ便秘も解消し、食べるものも気をつければ太らずに済むわけなので、頑張って習慣付けてみましょう。

便秘を解消する一つの方法として、運動があります。

腸管の蠕動運動(自発運動)を促進させてあげるのを目的にする運動として

 

 

 

 

 

 

その場腿上げ(どこかに掴まって行ってください)

これは、骨盤の中から上に腸があるのでそれを刺激してあげる運動になります。

女性で興味のある方はベリーダンス。

腰周りの動きが多いダンスなので、ウエスト引き締めと相乗効果があって嬉しい運動になると思います。

娯楽の中にも腸を動かす運動はあって、カラオケなんていうのも良いです。

これは、腹式呼吸によって腸を動かす運動になるからです。継続して運動を続ける事が腸の蠕動運動(自発運動)の習慣がつくと思うのでやってみてください。

個人の体質にもよりますが、キシリトールガムが便秘に効く!

というより少しお腹が緩くなります。

これは、大阪大学名誉教授 堀尾 武一先生によると腸 (小腸および大腸)に達したキシリトールは、腸内細菌の中で、

キシリトールを利用できる細菌の栄養素となり、乳酸発酵や酢酸発酵によって、乳酸や酢酸を生成します。

ビフィズス菌などの乳酸菌はキシリトールを栄養素として利用できる種類に属します。

生じた乳酸や酢酸は腸の環境を酸性に傾けるために、腸内細菌中で、酸性を好む善玉菌の増殖が促進され、酸性を嫌う大腸菌などの悪玉菌の増殖が抑制されます。

悪玉菌は大腸癌の原因物質であるフカペンテンなどを合成・分泌するので、悪玉菌の増殖抑制は大腸癌の発症率を低下させます。

ちなみに、乳糖は腸内細菌によって迅速に代謝されるので、多量の乳糖 (多量の牛乳など) を摂取すると、高濃度の乳酸や酢酸が腸内の局部に

生成されるので、強度の腹痛や下痢が起こります。

キシリトールは水を吸着する性質 (吸湿性) が非常に強く、多量のキシリトールを摂取すると、キシリトールは多量の水分を吸着した状態で、

消化管中を移動します。

大腸において、キシリトールが腸内細菌によって分解されると、キシリトールに結合していた水分が遊離し、大腸内容物の水分含量を増加させます。

ですから、キシリトールを摂取してお腹が下りにくい人は、水分(出来れば牛乳)を沢山飲んでキシリトールガムを食べるとお腹が下るというわけなんです。

ただし、キシリトール摂取に慣れてしまうと下痢をしなくなるそうです。

あくまで雑話なのでお耳汚し程度に・・・

 

多田治療院
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